「利き手のこと」(田中昌人 参照)
利き手は、通常の場合、1歳なかばから2歳なかばごろのあいだに決まってくることが多いようです。
利き手を右か左に確立しようというこの時期に、無理やり変えさせることは、
第一に利き手が決まることを遅らせることになります。
第二に利き手がきまることと言葉の獲得とは密接な関係があるので、
押し付けは言葉の獲得が遅れるということです。
遅れると言っても言われたことは良く解っているけれど、言葉を発するのが遅れるといういみですが。
第3に自由に描くことが大切な時に、どちらの手で描くかが問題とされてしまうと、
描く意欲を失い、描く力そのものに影響をあたえてしまいます。
1、2歳児の場合には左手を好んで使っている場合、
「左手はだめよ。もちかえなさい。」と言うのではなく
「上手に描けたね。こんどはこっちの手でも描いてごらん。」と両方を使うように誘ってみます。
その時、もちかえたままずっと右手で描いていれば利き手は多分右手になるでしょうし、
左にもちかえる場合はその時は「こっち(左手)でもいいわよ。」と言ってはげまし、
右手で描くことも試みさせるようにします。
この時期はどちらの手でもしっかり描いたり、食べたり、作ったり、遊んだりすることが大切です。
どうしても右利きにしたい場合は就学ころに、
本人と話して本人の意思で右をつかうようにさせるのであれば、
精神的負担が少なくスムーズにいきやすいようです。
利き手の問題は、手だけでなく足や目や耳などの感覚器官にも利き側があり、
利き手と脳の関係が解明されていない事も多いわけですので、
便利だという社会的圧力さえなければ、あえて変えなくてもよいのではないでしょうか。
DSC00531